卵巣嚢腫や卵巣チョコレート嚢腫(卵巣子宮内膜異位嚢腫)は中医の積聚・チョウカの範畴に属する。
その病因は主に個体の正気(免疫功能)不足にある。
風寒湿熱の邪が内侵したり, 或いは七情・房室・飲食による内傷や, 臓腑功能の失調や, 気機の阻滞があり, そのために淤血・痰飲・湿濁等の有形の邪が凝結して散らず, 停聚して, 日久しくして積となったものである。
従って健脾去痰・軟堅散結の方法が卵巣嚢腫を治療する重要手段となる。
【臨床応用】
黄氏は温胆湯加減を応用して卵巣嚢腫を治療して, 良好な療効を得ている。
(日本ではもっぱら桂枝茯苓丸しか候補の処方に挙がっていない)
基本方: 茯苓・夏枯草・意苡仁10, 白芥子・陳皮・劉寄奴5, 竹茹・半夏・柴胡・甘草3, 穿山甲 3(冲服)
肝気鬱結が甚しければ, 逍遥丸を追加する。
按: 中医では“奇病に淤多し”, “百病は痰を兼ねる”, “怪病に痰多し”, “百病は皆痰よりなる” 等の説がある。
『難病奇方系列从書 第三輯 温胆湯 (2009年)』 より」
