体調のこととか、思い出とか
それはかなり昔、友人たちと小さな民宿に泊まった時のことだった。
その民宿にはトイレの個室が2つしかなかった。
(男性用女性用じゃなくて、和式と洋式)
しかも、小さな民宿。
他の宿泊客とかち合うのも気まずかったので、
誰も入っていない時を見計らって、トイレに行かねばならなかった。
ある時、通りがかるとトイレの前にスリッパがあったので、
(誰かが入っているんだな・・・)
と思った。
ところが、その後友人がトイレに行ったのだが、
「誰もいなかったよ」
と戻ってきて、こう言うのだ。
首をかしげながら、私もまたトイレに行った。
ガラツと扉を開けるとたしかに誰もいなかった。
私は何気に片方のトイレに入ったが、
ふと・・・
(それにしたって、スリッパを置いたままトイレを出て行く人っているんだろうか??)
と思い、おそるおそる隣の洋式トイレのノブに手をかけた。
カチャリ・・・
鍵はかかっていなかった。
んが、それ以上開けようとしたら、
「いや・・・」
とその手を止められたのだ。
誰って・・・中に入っているおじいさんに。
私は慌ててトイレを飛び出したが、
部屋に戻ってこのことを話すと
友人たちは散々囃したてた。
それはそれで悲しかったが、一言言いたかった。
(どーでもいーけど、トイレに入る時は鍵かけろよ、じーさん!)
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